
出典:BroadWiMAX
2018年11月にNECプラットフォームズから発売のWX05は、前機種WX04にあった使いやすさはそのままに、「WiMAXハイパワー」やWi-Fiチャネルの切り替え機能を搭載することで電波状況が悪いところや回線が混雑している場所での通信品質をアップした端末です。
バッテリーが交換可能なので劣化による故障の可能性が減るため現在主流となった3年契約にも耐えうる機種ですから、初めてWiMAXを契約する人だけでなくこれから機種変更や乗り換えを考えているなら「買い」です。
WX05の特徴
- WiMAXハイパワーをWiMAX2+端末で初めて搭載
WiMAXハイパワーはもともと旧WiMAX通信の端末に使われていた技術で、ルーターから基地局へ送信する出力を上げることによってWiMAXが繋がりにくい環境での通信速度を向上させます。
WX05ではこの技術を搭載することで、従来機より20%の通信速度を実現しました。
そのため、建物の中でのつながりにくさを感じていたならばWX05を利用することで体感速度がアップする可能性があります。
- WiMAXの混雑度合いに応じてWiFiチャネルの切替が可能
WX05では基地局とつなぐWAN側もスマホなどとつなぐLAN側も両方の帯域を使いますが、WAN側の帯域を2.4GHzに設定しているときに限り、空いているWi-Fiチャネルを探せる機能がついています。

出典:UQコミュニケーションズ
そのためWiMAXの通信状況が悪いと感じたらまずWi-Fiチャネル使用状況を確認し、今自分の端末が利用しているチャネルの混雑具合を調べ、もし混んでいるようならチャネルの切り替えるところまでが可能なのです。
このようなWiFiチャネルの切り替え機能がついているのはWX05だけですので、回線が混みやすい時間帯や地域で使うことが多いならば適宜空いているチャネルに乗り換えられるこの機能は役立ちますね。
- おまかせ一括で用途に応じた通信速度を設定
WiMAXルーターは省電力モードと通信速度を最大化する設定をそれぞれ調整できる機能があります。
しかしバッテリーの節約を目的とした場合、使用する機能を減らしてバッテリーの消費を抑えるのに2つの設定を変えなければならないのは面倒ですね。
WX05はそれらの設定を変えられるおまかせ一括機能があり、次の4通りに設定ができます。
- 通信速度を優先:通信速度が電池残量にかかわらず最大になる
- スタンダード設定:通信速度の設定とバッテリーの設定をバランスよく行う
- バッテリー持ちを優先:通信速度、電波送信出力(WiMAXハイパワー)、ディスプレイの輝度を調整し連続動作時間を延ばす
- 一括設定しない:WiMAXハイパワー、省電力モード、暗号化強化、輝度調整を個別に設定できる
例えば動画のアップロードやビジネスで大容量のデータをやり取りしたい場合は「通信速度を優先」を選び、それほど多くのデータをやり取りしないが長時間持ち歩く場合は「バッテリー持ちを優先」を選ぶなど用途に合わせてワンタッチで調整可能です。
逆にWiMAXハイパワーを使いたいけれどディスプレイは暗くていい場合は「一括設定しない」を選び、別々に設定できますので便利ですね。
- ワンタイムHS+Aで使いすぎ防止
WX04で初めて搭載されたワンタイムHS+Aモードは一時的にハイスピードプラスエリアモードに設定されますが、万が一ハイスピードモードに戻し忘れても休止状態や電源OFF、端末の再起動、あるいは10時間経過で自動的に戻る便利な機能です。
WX05はそれを改善し、任意のデータ通信量でハイスピードプラスエリアモードを解除する機能が追加されました。
ハイスピードプラスエリアモードのまま7GBを超えて通信してしまうと、月末までハイスピードモードともども128kbpsという厳しい速度制限がかかり使い物になりませんから、通信モードの切り替え忘れはシビアな問題です。
WX04の仕様だと短時間に連続して7GB以上使ってしまうミスへの対策ができませんが、WX05の場合はあらかじめ設定したデータ通信量で通信を止めることによって使いすぎを防げます。
またWiMAX2+のサービスエリア外に旅行するときなどには、自動的にモードが切り替わるワンタイムHS+Aモードではなく通常のハイスピードプラスエリアモードも選べます。
ちなみにデータ通信量の設定は通信モードごとにできますし、またハイスピードモードとの合算でも可能です。
そのため上限7GBの「Flatツープラス」などのプランで契約している場合でも使いすぎを防げますよ。
- 交換可能なバッテリー
WX05のバッテリーは交換できます。
他のWXシリーズと同じと仮定すれば、UQアクセサリーショップや家電量販店のWebサイトで販売されるでしょう。
W05などWシリーズはバッテリーが交換できないため、電池パックが劣化してしまうと契約期間内でも買い替えや修理をせざるを得なくなります。
長時間利用したり、1つの端末をできるだけ長く使いつづけたかったりするならば、バッテリー交換ができる機種を選びましょう。
- 拡張アンテナを搭載したクレードル
WX05は前々機種のWX03のクレードルに搭載された拡張アンテナ、またWX04でルーター本体に搭載されたビームフォーミング機能を引き継いでいます。
そのため屋内ではクレードルに設置して使うことで、受信速度が約30%上がります。
特に自宅でWX05をクレードルに設置して複数のスマホやタブレットなどの機器を接続しようと思っているなら、通信環境が良くなるこの機能は嬉しいですね。
- 256QAMに対応せず下り通信速度が低い
WX05は前機種WX04と同様256QAMには対応していないため、下り最大通信速度のカタログスペックは440Mbpsです。
この数字はW05のカタログスペック758Mbpsと比べたら大きく見劣りするため、実際に使ったらとても遅くなり使いづらそうな印象を受けますね。
しかし実際には問題ありません。
758Mbpsで使えるデータ量は月に7GBまで
758Mbpsという数字はWiMAX2+のカタログスペック558Mbpsにau 4G LTEの200Mbpsを加えたものです。
つまりこの速度はハイスピードプラスエリアモードの利用が前提なので、月間7GBまでしか使えません。
高速で使えるのなら動画や大容量の通信をこちらで行いたいものですが、通信量に限度がある以上おいそれと使えるものではなく、むしろ使いすぎて128kbpsの通信速度制限を食らうほうが困ります。
実効速度は440Mbpsの端末でも支障なし
WiMAX端末は発売時期によって速度のカタログスペックが大きく異なります。
WiMAX2+だけの通信で最大558Mbpsの機種が発売されている今、220Mbpsや440Mbpsの端末では遅すぎるのかというと、そうではないのが現実です。
この画像は2018年夏の平日昼間、地方都市でカタログスペック220Mbpsの型落ち端末を利用したときの実効速度です。
21Mbpsなら動画の視聴や大容量データの送受信も問題ありません。
220Mbpsのルーターですらこの数字を出せるのですから、440MbpsのWX05ならますます問題ないと言い切れます。
WX05とW05の比較
WiMAXルーターは常に技術革新が進んでいるので、新規契約するならばそのときに出ている最新の機種を購入するのがセオリーです。
ただNECプラットフォームズ製のWXシリーズとHuawei製のWシリーズでは、前者がどちらかというとユーザビリティに、後者は通信速度に重きを置いていますから、シリーズの最新機種の中から決めるようにしましょう。
WX05 | W05 | |
---|---|---|
最大通信速度 | 上り75Mbps/下り440Mbps | 上り75Mbps/下り758Mbps |
バッテリー容量 | 3,200mAh(交換可) | 2,750mAh |
連続通信時間 (WiMAX2+) | 11.5時間(スタンダード) | 9時間(ノーマル) |
連続待受時間 (休止状態) | 700時間 | 850時間 |
契約可能期間 | 3年 | 2年/3年 |
独自の機能 |
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WX05の最大の強みはWiMAX2+で初めて搭載するWiMAXハイパワーです。
ルーターから基地局への出力強度を上げることによって、WiMAXの弱点ともいえる電波の入りづらい屋内などでの通信品質が上がります。
またWi-Fiチャネルの切り替えができることでより空いているチャネルを選べるので、通信環境を整え速度をアップできます。
その他通信モードの切替忘れによる速度制限の防止や通信中の電池の持ち、あるいは高画質の動画が観られる程度の実効速度と使いやすさを重視するならWX05を選びましょう。
逆に常に動画のアップロードや大容量のデータを送信することが多いのならばW05一択です。
月間データ量7GBまでの制限はあり、通常の利用ならばほぼカタログスペックの差は使用感に影響がないものの、高速での通信が行えるのはW05に軍配が上がります。
WX05は買い?
結論から言えば、以下の条件に当てはまるならばWX05は買いです。
- 長時間の外出時にもバッテリーが持ってくれる方が良い
- 通信モードの切替など面倒な操作はなるべく減らしたい
- 3年契約に抵抗がない
WX05の特徴にバッテリーのもちがよくユーザビリティが高い点があげられます。
通信品質を良くすること、通信速度を高くすることは使用感に直結しますが、バッテリーの持ちもまた使いやすさに直結します。
さらにワンタイムHS+Aモードの搭載で通信モードの戻し忘れが大きく減り、これまでの機種では別々だった通信速度とバッテリーに関わる設定をおまかせ一括機能を利用して1回で終わらせられるので、利用シーンに応じた操作の手間が減り便利です。
また、WX05を2年契約できるのはUQコミュニケーションズのみになり、その他のプロバイダでは3年契約しかできないのですが、バッテリー交換ができる分だけ他機種に比べて故障による不本意な解約やプロバイダの乗り換えの可能性も減るので安心ですね。
WX05をお得に契約できるプロバイダのご紹介
WX05を新規契約するならお得なキャンペーンを行う次のプロバイダで申し込みしましょう。
- BroadWiMAX
BroadWiMAXは月額料金が業界最安級のプロバイダです。
キャッシュバックはありませんが毎月の料金が確実に安くなるので、契約に必要なもの以外の手続きが発生するのが面倒という人にはぴったりです。
余計な操作を減らしたくユーザビリティの良さでWX05を選ぶなら、プロバイダも余計な手続きがないほうがいいですね。
なおギガ放題プランの月額料金は1・2ヶ月目が2,999円、3~24ヶ月目が3,752円、25ヶ月目以降が4,412円に設定されており、端末代は無料です。
- GMOとくとくBB
GMOとくとくBBは高額キャッシュバックで人気がありますが、現在WX05を選ぶ場合は月額料金割引を選んだほうがトータルコストが安くなるだけでなく、さらに5,000円のキャッシュバックを得られます。
キャッシュバックの受け取り手続きが契約から約1年後とかなり間があり、また手続きできる期間が短いので忘れないように気をつけなければなりませんが、スケジュールを把握しておくなどして確実にキャッシュバックが受け取れれば全プロバイダ中最安でWiMAXが契約できますよ。
ギガ放題プランの月額料金は1・2ヶ月目が2,170円、3ヶ月目以降が3,480円に設定されており、端末代は無料です。
- So-netWiMAX
So-netWiMAXはWX05の発売日現在、月額料金がBroadWiMAXと並んで最安級のプロバイダです。
ギガ放題プランの月額料金が36ヶ月間3,620円と固定なので分かりやすいのが特徴ですが、現在の料金設定がいつまで続くかはわかりませんのでSo-netでWX05を契約するなら今がチャンスです。
なお今So-netWiMAXを使っているならプロバイダを乗り換えなくてもUQコミュニケーションズの専用サイトからの機種変更で対応が可能ですよ。