WiMAXを有線LAN接続するメリット7つ

 

WiMAX2+で有線LAN接続をすると無線LANより通信が安定し通信速度が上がるメリットがあります。

また無線LANのように電波の盗聴の心配がない上、有線LAN環境があれば市販の無線LANルーターを接続して品質の高い無線LAN環境を用意することもできます。

ケーブルを使わずにインターネット接続ができる無線LANは便利ですが、有線LANにはこのようにメリットが多いのが特徴です。

WiMAX2+を契約する際はモバイルWiMAXルーターに接続するクレードルを購入するか、自宅でしかWiMAX2+を使わないならばホームルータータイプを選択して、有線LANの環境を用意しておくことをおすすめします。

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WiMAX2+の有線LAN接続とは

WiMAX2+ではWi-Fiによる無線LAN接続だけでなく、クレードルやホームルーターを使った有線LAN接続も可能です。

クレードルとはモバイルWi-Fiルーターを設置することで充電を可能とする機器ですが、LANポートを搭載しておりパソコンなどLANポートを備えた機器とLANケーブルで接続することにより有線LAN接続を実現します。

なおスマホやタブレットはLANポートを備えていないので有線LAN接続することができません。

有線LANのメリット

WiMAX2+で有線LANを使うことのメリットとしては以下7つがあげられます。

通信速度が速くなる

有線LANは無線LANでの接続のように、他の無線LAN機器や電気機器の電波干渉によって通信が妨げられることがありません。

そのため有線LANの方が無線LANより高速な通信を実現できます。

無線LANから有線LANに切り替えることで10倍以上も通信速度が速くなったというユーザーの声もあります。

 

通信が安定する

無線LANでは電波干渉や障害物の影響によって受信できる電波が弱くなり、通信状況が不安定になることがあります。

通信状況が悪いとインターネット接続が途中で途切れてしまい快適に利用することができません。

一方、有線LANでは通信機器とルーターを直接繋ぐことでそういった影響を受けないため安定した通信を実現できます。

通信規格の影響を受けにくい

無線LANには以下通信規格があります。

規格周波数最大通信速度
IEEE802.11a5GHz54Mbps
IEEE802.11b2.4GHz/5GHz11MBps
IEEE802.11g2.4GHz54Mbps
IEEE802.11n2.4GHz/5GHz600Mbps
IEEE802.11ac5GHz6.9Gbps

WiMAX2+の通信速度は最大558Mbpsですが、スマホやタブレットが最大速度54Mbpsの11a・11gか最大速度11Mbpsの11bにしか対応していない場合は無線LAN規格がボトルネックとなり、最大速度600Mbpsの11nや最大速度6.9Gbpsの11acと比較して高速な通信を実現できません。

一方有線LANの通信規格は以下3つです。

規格最大通信速度
10BASE-T最大10Mbps
100BASE-TX最大100Mbps
1000BASE-T最大1Gbps

最近のパソコンで最も低速な10BASE-Tにしか対応していないということは考えにくいので、仮に100BASE-TXしか対応していなかったとしても、無線LANの11a(最大54Mbps)・11b(最大11Mbps)・11g(最大54Mbps)と比較すれば最大通信速度で46Mbps以上も高速です。

そのため無線LANと比較すると通信規格の違いによる影響は少ないです。

問題の切り分けが簡単

WiMAX2+でインターネット接続できない場合、有線LANが使えれば問題の切り分けができるのでぜひ活用しましょう。

無線LANでは電波状況や障害物などによって通信できないことがありますが、仮に有線LANに切り替えてインターネットに接続できるのであれば、無線通信に何か問題があると判断できます。

逆に有線LANでも接続できない場合は、通信部分以外の原因が考えられるので、WiMAX端末の不具合など他の原因を探しましょう。

無線LANよりセキュリティが高い

無線LANの場合、電波を傍受され通信内容を盗聴される危険性があります。

この盗聴を防ぐ目的で暗号化を行うことができますが、暗号化強度の低いWEPもしくはTKIPにしか対応していない場合、解読されてしまう可能性があります。

WiMAXでは、アメリカ政府も採用していてもっとも暗号強度が高いAESという暗号化形式を利用しているため、Wi-Fi接続でも電波盗聴に神経質になりすぎる必要はありません。

しかし、暗号化の設定を忘れたり、単純なパスワードにしたりしている場合は盗聴される可能性があります。

一方、クレードルを経由した有線LANを利用すれば電波盗聴の心配は必要ありませんが、100%安全な技術はないので過信は禁物です。

市販の無線LANルーターを接続できる

モバイルWi-Fiルーターと一緒に使うクレードルのLANポートに接続できるのはパソコンだけではありません。

たとえば市販の高性能な無線LANルーターを接続して利用することもできます。

WiMAX2+のモバイルWi-Fiルーターを使っていて、インターネットを使いたい部屋まで無線LANの電波が届かない場合でも、市販の無線LANルーターを接続しアクセスポイントとすることで電波が届くようになるでしょう。

よく知られる市販ネットワーク機器製造元であるBuffalo社で販売する無線LANルーターは、低価格な1ルーム用から高性能な3階建・4LDK用まであります。

家のなかでWi-Fiの電波が届かずインターネットに接続できない場所があるならば、こういったラインナップの中から自分の環境に合うものを使ってみるのもよいですね。

3階建・4LDK用として販売しているBuffalo社WXR-1900DHP2のはネットショップでは13,000円程度で購入できます。

自宅やホテルの有線LANを無線LAN環境に変えられる

WiMAX2+端末のW05やWX05などはクレードルと組み合わせてWi-Fiアクセスポイントとして使える、APモード機能を搭載しています。

APモードとは、有線LAN>クレードル>端末と接続することで、有線LAN環境しかない場所でもWi-Fi環境を構築できる機能です。

有線LANしか無いホテルや、自宅の無線LANルーターとしての活用が期待できます。

有線LANのデメリット

有線LANで接続する場合は、当然ですがLANケーブルの接続できる範囲でのみインターネットを利用できます。

無線LANのようにLANケーブルの長さを気にせずに、Wi-Fiルーターを設置した部屋と別の場所でインターネットに接続することはできません。

仮に別の部屋や別の階でインターネット接続する場合は、長いLANケーブルを引き回す必要がありますが、ケーブルが邪魔になったりインテリアの見た目が悪くなったりするでしょう。

また、Buffaloの無線LANルーターでは3階建て用がありましたが、LANケーブルを3階から1階まで伸ばすのは現実的ではありませんね。

WiMAX2+を有線LANで利用する場合は、WiMAX機器を設置する場所とインターネットを利用する場所、それから必要なLANケーブルの長さやどのようにLANケーブルを配置するかを検討する必要があります。

有線LAN接続時の注意点

有線LANを使う場合は以下3つの点に注意しましょう。

10BASE-T・100BASE -TX・1000BASE -Tの規格に注意

前述したように有線LANには10BASE-T・100BASE-TX・1000BASE-Tという3つの規格があり、最大通信速度はそれぞれ10Mbps・100Mbps・1000Mbps(1Gbps)です。

近年販売されているほとんどのパソコンは100 BASE-TXもしくは1000BASE-Tのいずれかに対応していますが、仮に10BASE-Tにしか対応していない場合は有線LAN部分がボトルネックとなり最大でも通信速度は10Mbpsまでしか出せません。

また仮にWiMAX2+の電波環境が非常によい場所で100Mbps以上の通信速度が出る可能性があるとしても、有線LAN部分が100BASE-TXまでの対応であれば通信速度は100Mbps未満となります。

有線LAN接続時の通信速度はこの規格に影響するので、パソコン購入時はできれば1000BASE-Tに対応したものを選びたいですね。

WiMAX側はホームルータータイプ、モバイル端末のクレードルともに100BASE-TX・1000BASE-T対応です。

LANポートが足りない場合は?

モバイルWi-Fiルーターを接続するクレードルはLANポートが1つ、ホームルータータイプのSpeed Wi-Fi HOME L02やWiMAX HOME01のLANポートは2つです。

有線LAN接続するためには、1台につき1つのLANポートが必要なので、このままではクレードルで2台以上、ホームルーターでは3台以上を有線接続することはできません。

もしそれ以上の機器を有線LANで接続する必要がある場合は、市販のスイッチングハブという中継機器を購入する必要があります。

たとえばBuffalo社が販売する1000BASE-Tに対応したスイッチングハブ「LSW4-GT-5EPL/BK」はネットショップでは2,000円程度で購入できます。

スマホやタブレットは接続できない

スマホやタブレットは有線LANポートがないので有線LANで接続することができませんが、代わりにUSBで有線接続することはできます。

モバイルWi-FiルーターではWシリーズならW04以降、WXシリーズならWX05以降が、従来の端末で採用されていたUSB 2.0よりも約10倍高速な速度でのデータ転送が可能なUSB3.0 Type-Cに対応しています。

一方ホームルータータイプ「novas Home+CA」はUSBポートがありません。

スマホ・タブレットを有線LANで接続したい場合は専用のUSB有線LAN変換アダプタが必要です。

TM-microUSBLANという機種ならネットショップで1,000円程度で購入できます。

接続方法も簡単で、スマートフォンと変換アダプタをUSBケーブルで繋ぎ、反対側にLANケーブルを差し込みLANポートへ差し込むだけなので手軽に利用できますね。

まとめ

WiMAX2+を利用する場合、無線LAN・有線LANを比較するとケーブルが不要な無線接続は便利なものの、有線接続の方が通信速度が速く通信が安定しやすいメリットがあります。

必要に応じて市販の無線LANルーターを有線接続して品質の高い無線LAN環境を手に入れることも可能です。

また仮に無線LANでの接続に問題が生じた場合、有線LAN環境があれば、その原因が無線LANか否かの切り分けが簡単になります。

ルーター型の端末を使うならクレードルセットでの購入もできるので、必要に応じて有線LANが利用できるようにあらかじめ準備しておくと便利ですね。

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15年以上様々なモバイル回線を使ってきた経験から、あなたが自分に合った回線をお得に使えるよう、複雑な契約の中身をわかりやすくお伝えします。

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