ソフトバンクWi-Fiルータープランでは、スマホのデータ定額プランとデータ通信量を分け合ってモバイルWi-Fiルーターを利用することが可能です。
スマホで契約中のプランに追加で1,900円支払うだけでポケットWiFiを持てる手軽さが魅力ですが、実はソフトバンクでポケットWiFiを契約するのはおすすめできません。
なぜならソフトバンクのポケットWiFiよりもWiMAX2+を別に契約したほうがお得で、月間データ量も上限無しで使えるからです。
ソフトバンクWi-Fiルータープランとは?
ソフトバンクのWi-Fiルータープランとは、ソフトバンクモバイルのスマホ契約の子回線としてポケットWiFiを手軽に利用できるサービスで、スマホなどで契約している月間データ通信量をスマホとポケットWiFiで分け合って利用することができます。
Wi-Fiルータープランを利用する場合、ソフトバンクのスマホ契約の料金の他に追加で以下料金が発生します。
初期費用 | 3,000円 |
月額料金 | 1,900円 |
単体で契約することも可能
ソフトバンクのポケットWiFiは、スマートフォンのデータ定額プランを契約していなくても単体で契約できます。
その場合に利用するプラン(4G/LTEデータし放題フラット、4Gデータし放題フラット+)は、月間データ通信量7GBまでの契約で月額料金は3,696円です。
さらに7GBを超えて高速な通信を利用する場合は、2Gバイトごとに2,500円の追加料金が必要となります。
ソフトバンクWi-Fiルータープランのメリット
ソフトバンクWi-Fiルータープランを利用するメリットとしては以下3つがあげられます。
既存のデータ定額プランの通信量を有効活用できる
ソフトバンクWi-Fiルータープランなら、スマホとは別に専用のデータ定額プランを新たに契約しなくても、現在のデータ定額プランを使ってモバイルWi-Fiルーター経由でタブレットやノートパソコンをインターネット接続することができます。
スマホを利用していて、あらかじめデータ定額で決められた月間のデータ通信量が余ってしまうこともありますよね。
大容量のデータ定額プラン「ウルトラギガモンスター+」(50GB/月額基本料金7,480円)の登場によって、そういった機会が増えるものと考えられます。
ソフトバンクWi-Fiルータープランなら、月額1,900円を追加するだけでその余った分を有効活用できるので便利ですね。
端末代が無料で手軽に使い始められる
月月割でモバイルWi-Fiルーターが実質無料で購入できるのも、タブレットやノートとパソコンを使ってモバイル通信を行いたいユーザーにとってはメリットです。
その結果、事務手数料3,000円の初期費用だけでソフトバンクWi-Fiルータープランを使い始めることができます。
一方、仮に格安SIMのプロバイダでモバイルWi-Fiルーター「Aterm MR05LN」を一括購入する場合、初期費用として20,000円程度の金額が加算されます。
店頭で店員の話を聞きながら契約できる
いつも使っているソフトバンクモバイルの店舗などで、店員の話を聞きながら安心して契約することができます。
またモバイルWi-Fiルーターの故障など困ったことがあった場合に、店員に直接相談できるのは心強いですね。
ソフトバンクWi-Fiルータープランのデメリット
ソフトバンクWi-Fiルータープランを利用する場合のデメリットとして以下2つがあります。
データ通信量を膨大に利用するユーザーには割高
ソフトバンクWi-Fiルータープランは、日常的にスマホでYouTubeの動画を鑑賞するなどして膨大なデータ通信量を消費するユーザーには割高です。
たとえば月間データ通信量の上限がないモバイル通信サービスであるWiMAX2+は月額4,000円程度で利用できます。
一方、仮にスマホ契約中のデータ定額のプランで月間データ通信量をスマホでほぼ上限値近くまで消費しているような場合、モバイルWi-Fiルーターでも高速な通信を利用するためには1,000円/GB(550円/0.5GB)でデータ容量を追加契約することになるでしょう。
この場合4GB追加するだけで料金は4,000円となりWiMAX2+の月額料金とほぼ並ぶ上、WiMAX2+は月間データ通信量の上限がありませんから、はじめからそちらを契約する方がお得です。
またソフトバンクモバイルWi-Fiルータープラン単体で利用する場合にいたっては、月額3,696円とWiMAX2+と数百円程度しか変わらない上、月間データ通信量7GBまでしか使えません。
さらに2GB追加ごとに2,500円の追加となるので、月額4,000円程度でデータ通信量が無制限となるWiMAX2+の方が、はるかにコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
通信制御が原因で通信品質が劣化?
ソフトバンクWi-Fiルータープランに限らずですが、ソフトバンクの回線を利用する場合は以下の図にあるコンテンツ・サービスのデータについて、「通信品質およびネットワーク利用の公平性確保」を目的として品質が劣化した状態で送受信される可能性があります。
具体的にはたとえば画像や映像データの画質が劣化する可能性があります。
ソフトバンクのオフィシャルページには「通常の視聴・閲覧に影響のない範囲で」制御を行うとの記載があるものの、実際にこの制限を受けている回線、受けていない回線で比較するとその差が体感できるようです。
また以下Twitterの口コミにあるように、この通信制御の影響によってオンラインゲームのアプリの利用に不具合が生じた事例も報告されています。
【お知らせ】審査が通るまでに2~3日ほどかかってしまいますが、新しいアプリをインストールすると、問題が起きていた端末でダウンロードができるようになります。
原因はSoftbank回線を使用すると、通信の最適化(圧縮)が強制的に行われ、不具合が起きていたと思われます。#ABOW— teamAeca (@teamAeca) June 10, 2015
そのため表にある通信の品質を重視する場合、ソフトバンクWi-Fiルータープランは使いにくいですね。
ソフトバンクWi-Fiルーターはこんな場合に意味がある
ソフトバンクWi-Fiルータープランをおすすめできるのは以下2点を満たす場合です。
- タブレットやノートパソコンでモバイル回線を利用しインターネット接続したい場合
- スマホで契約中のデータ定額プランで、データ通信量が余っている場合
まずモバイル回線を使ったインターネット接続をスマホでしか行わない場合はソフトバンクWi-Fiルータープランを利用する必要はありません。
スマホ以外にタブレットやノートパソコンでもモバイル通信を行う場合に契約します。
また契約中のデータ定額プランで月間データ通信量が毎月余っていて使い切れていないような場合に、ソフトバンクWi-Fiルータープランの利用を検討するとよいでしょう。
余った通信量をタブレットやノートパソコンで有効活用することができます。
ソフトバンクのポケットWiFiを契約するならWiMAX2+を使う方がお得
ポケットWiFiを利用したいなら、ソフトバンクで契約するのではなくWiMAX2+を利用する方がお得です。
ソフトバンク単体契約の料金とWiMAX2+で月間データ通信量の制限がないギガ放題プランを併用した場合とで料金を比較しました。
なお、WiMAX2+ギガ放題プランの料金はBroad WiMAXの月額3,752円を例にしています。
ソフトバンク単体 | WiMAX2+ギガ放題と併用 | |
ミニモンスター(~1GB) | 3,980円 | 7,391円 |
ミニモンスター(~2GB) | 5,980円 | 9,391円 |
ミニモンスター(~4GB) | 7,480円 | 10,891円 |
ミニモンスター(5GB~50GB) | 8,480円 | 11,891円 |
ウルトラギガモンスター+(~50GB) | 7,480円 | - |
ソフトバンクモバイルのミニモンスターだと利用した通信量に応じて段階的に料金が上がっていきますので、データ量によっては高額な請求になりかねません。
そこで月間データ通信量の制限がないWiMAX2+ギガ放題プランを併用すればソフトバンク側のデータ量を消費しなくて済むため、スマホ料金の節約が可能です。
定額料金で大容量のデータ通信が可能なウルトラギガモンスター+に関しても、Wi-Fiルータープランの月額料金1,900円も追加すれば月額9,380円と割高になります。
そのためポケットWiFiを持つなら、ソフトバンク単体で契約するのではなく、ミニモンスターとWiMAX2+を組み合わせてスマホのデータ量を抑えた方が低価格です。
また、ミニモンスターもウルトラギガモンスター+もデータ通信量50GBを超えて通信を行う場合、速度制限によって月末まで通信速度が最大128Kbpsとなります。
最大128Kbpsという低速な通信速度では動画が鑑賞できませんし、ホームページが開くのにも時間がかかるようになってしまいます。
月途中にこの制限を解除する場合は、1,000円/GB(550円/0.5GB)でデータ通信量を買い足すことが必要です。
もしもソフトバンクのWi-Fiルータープランで契約した場合、スマホとポケットWiFiの両方が通信制限にかかるのです。
この点からもスマホとポケットWiFiのデータ量をシェアする使い方はおすすめできません。
まとめ
ソフトバンクモバイルでスマホを契約中であれば、Wi-Fiルータープランを申し込めばポケットWiFiを子回線として契約することができます。
スマホの契約プランに1,900円支払うだけなのでお得に感じますが、追加料金を支払ってもポケットWiFiの分のデータ量が増えるわけではなく、スマホとポケットWiFiでデータ量をシェアすることになります。
そのため、データ量が月間の上限を超えてしまうとスマホとポケットWiFiの両方が通信制限にかかってしまうのです。
さらにWi-FiルータープランでポケットWiFiを契約するよりも、WiMAX2+を組み合わせた方が料金の節約にもなりますよ。
ソフトバンクスマホを利用していてもポケットWiFiをソフトバンクで契約するのは避けて、WiMAX2+を併用すればお得な料金で月間データ通信量を気にせずインターネットを楽しめる魅力があります。