WiMAX2+機器の紛失や盗難、故障が発生しても、あらかじめどのような流れで対応するべきかを知っておけば、もしもの時に慌てずに正しい対応をすることができます。
また、WiMAX2+機器の修理や交換が必要となった場合に高い修理費用・交換費用を支払わなくてすむように、保険代わりにサービス開始時に契約できる補償オプションの補償範囲や利用条件を理解しておくことが大切でず。
せっかく利用できるオプションやサービスを無駄なく活用できるように、その仕組を知っておきましょう。
WiMAX2+機器を紛失したり盗難されたりしたら?
外出先でWiMAX2+によるモバイル通信を利用する場合、WiMAX2+機器(モバイルWi-Fiルーター)を常に携帯する必要があります。
毎日バックやポケットからモバイルWi-Fiルーターを取り出す機会が増えることから、紛失や盗難、落下・水没で破損してしまうかもしれません。
WiMAX2+機器にはスマホのような個人情報が入っていないとはいえ、仮に紛失して悪意のある第三者の手に渡った場合は通信を悪用されてしまうので、特に注意が必要になります。
WiMAXは機器本体に接続用のSSID・パスワードを書いたシールが貼り付けられているため、誰でもすぐにその機器を使えることから不正利用される可能性はスマホより上です。
そして自分で契約したWiMAX2+機器がウイルス配布などに悪用されてしまった場合は、最悪犯人として疑われてしまうことも考えられます。
またWiMAX2+機器を失くしてしまった場合その回線契約を解約することになり、2年または3年毎に訪れる契約更新月以外は以下の契約解除料を支払うことが必要です。
解約までの期間 | 契約解除料 |
初月~12ヶ月 | 20,900円 |
13~24ヶ月 | 15,400円 |
25ヶ月以降 | 10,450円 |
このように泣きっ面に蜂で悪いことが重なるので、普段から失くしてしまわないように気を付けないといけませんね。
また万が一、紛失・盗難が発生した際に何をすればよいかあらかじめ知っておくことも有効です。
もしもの際に慌てず速やかに対策がとれるようになります。
WiMAX端末をなくした時の流れ
まずは探す
いつも使っているWiMAX2+機器の場合、幸いなことに近くにあればスマホやパソコンがその機器から発せられている電波を受信している筈です。
そのためまずは慌てずに無線LANの電波受信状況を確認してみましょう。
WiMAX2+機器に近づくほど電波状況が強くなるので、案外簡単に見つけられるかもしれません。
またカフェやレストランなら、店員が見つけて保管してくれていることも多いので慌てず利用したお店に電話を入れるといいでしょう。
警察に連絡をしておくのも1つの手です。
探しても見つからない!WiMAX2+を機器紛失したら
WiMAX2+機器を悪用されないようにするために、まずは契約先のサポートセンターへ連絡して紛失したことを伝えましょう。
回線を使えないように一時中断してもらうことができれば、WiMAX2+機器が悪用されるのを防げます。
なお当然ですが、機器が見つかるまでWiMAX2+によるモバイル通信は使えないので注意しましょう。
サポートセンターへの連絡と同時に警察へ紛失届を出すことも大切で、いくら探しても見つからない理由の1つに既に警察に届けられていたということもあります。
世の中親切な人はたくさんいるので、気を利かせて届けてくれていることもあるのです。
なお、あらかじめWiMAX2+機器に分かりやすい目印があると、持ち主確認もスムーズにできるので受け取りが簡単になります。
目立たない部分に小さなシールを貼っておくのは、遺失物を受け取る際の証明になりますのでおすすめです。
簡単なことですからもしもの際に備えて対策しておきましょう。
紛失したWiMAX2+機器が見つかった場合は?
紛失時に契約先のサポートセンターへ連絡していた場合は、回線中断の手続きがとられているのでそのままではWiMAX2+機器は使えません。
この場合、改めてサポートセンターに連絡し端末が見つかった旨の報告をします。
そうするとWiMAX2+回線の一時中断を解除してもらえ、再びWiMAX2+機器が使えるようになります。
WiMAX2+が水没したら
WiMAXは外装がプラスチック製で弾力性があるため、落下程度では使用不能になるまで破損する確率は低いといえます。
むしろ怖いのは洗面所やトイレにうっかり落としてしまう水没です。
WiMAXの端末は防水処理がされておらず、水の侵入には非常に弱い構造をしています。
W06ならSIMカードスロットやUSB端子付近、WX05は裏蓋全体とスイッチ付近の水濡れには要注意ですね。
もし端末を水没させてしまったら、速やかに水から引き上げて水分を拭き取ってください。
その時スイッチを入れたり、タッチパネルの操作をしたりしないでください。
電子回路は水に濡れたら壊れるのではなく、水に濡れた状態で通電することで回路がショートしてしまうことにより基盤が壊れてしまうからです。
出来る限り水分を除去したら、分解できるパーツを取り外し3日間ほど自然乾燥します。
バッテリーが取り外せるWXシリーズの場合は取り外しましょう。
中に入った水分が端末の底に貯まらないよう、数回ひっくり返してあげるといいでしょう。
ドライヤーで乾かす方法もありますが、乾燥にムラが出るのであまりおすすめしません。
端末が完全に乾ききったら電源を入れて作動を確認します。
100%復旧できる保証はありませんが、この方法で端末が復活することもあるので水没時は濡れたまま作動を確認せず、乾燥するまで放置することをおすすめします。
ただし水没時や作業中のバッテリー漏電による感電にだけは十分に注意してください。
WiMAX2+が破損・故障したときにするべきこと
WiMAX2+機器が故障・破損した場合の対応はプロバイダ毎に異なる可能性がありますが、ここでは参考までにWiMAX2+の代表的なプロバイダであるUQコミュニケーションズを例に説明します。
他プロバイダを契約している場合でも参考になるでしょう。
まず利用開始日から14日以内の場合は、利用の機種に関係なくサポートセンターへ連絡して修理・交換の依頼を連絡します。
契約最初期なので端末の交換や修理をプロバイダが窓口になって対応してくれます。
一方15日以上経過している場合、依頼先は機種によって異なるので注意が必要です。
ホームルータータイプ「novas Home+CA」「URoad-Home2+」、及びUSBタイプ「URoad-Stick」の場合はサポートセンターへ修理の依頼をします。
それ以外の機種の場合は近くのauショップへ問い合わせる必要があります。
ただし家電量販店内に入っているauショップの店舗では対応してくれません。
端末サポートは直営店の業務となりますので、面倒ですが最寄りのauショップに問い合わせてください。
修理・交換依頼の注意点
ここではWiMAX2+機器の修理・交換を依頼する際の主な注意点をまとめます。
- メーカー保証は購入日から1年間
- 保証期間外の交換・修理は有償
- 修理・交換中も月額料金が発生
- 故障・破損の状況によっては修理できない
またauショップに交換・修理を依頼する場合は以下の点に注意して下さい。
- ショップへは契約者本人がいく
- WiMAX2+機器・保証書・本人確認書類を持参
- 修理期間中の代替機に限りがある
- 修理や交換の支払いはauショップ
- 修理・交換中も料金は発生
白ロムを購入するのも一つ
1年以上経過している端末は、有償修理となるため費用が発生します。
液晶ディスプレイや集積回路、リチウム電池が組み合わさった精密機械なので修理代金も安くはありません。
保証切れや有責の破損で自腹修理になるとしたら、無理して修理に出さずAmazonで白ロムを購入する方法もあります。
白ロムなら端末の中に入っているSIMカードを差し替えるだけですぐにWiMAXを利用開始できるので、修理の待ち時間もなく最新端末も選び放題です。
2019年4月現在、Amazonでは定価20,000円のW05が中古品なら5,000円台で販売されているなど、割安で入手できることがわかります。
勿論WiMAX純正の端末ですので、使用に問題なくWiMAXから咎められることもありませんし、余計な費用も一切発生しません。
個人的には壊れた端末を直すのであれば、白ロムを購入することをおすすめします。
契約し直すのも一つの手
端末が見つかったり修理が終わったりするまでの時間がもったいないならば、一旦WiMAX2+を解約して契約し直すことも検討するとよいでしょう。
WiMAX2+は2年または3年毎の契約更新月には違約金はかかりません。
またキャンペーンで初期費用や端末代が無料になるプロバイダであれば、事務手数料3,000円だけで契約が可能ですからそのタイミングで乗り換えるのも1つの手です。
なおBroad WiMAXに乗り換えた場合、前のプロバイダに支払うべき違約金の一部を最大20,900円までキャッシュバックしてくれる上に、最短即日で端末を配送してくれるので申込の翌日にはWiMAX2+が利用できます。
月額料金や違約金を払うよりは、乗り換えたほうがムダにお金を使わず、しかも使用を早く再開できますよ。
有料補償オプションとは?
ただでさえ毎月の通信費用は馬鹿になりませんから、出来る限り余計な出費は抑えたいですね。
とはいえ、WiMAX2+の修理や交換が必要になった場合はそれなりのまとまった費用が必要になると考えられます。
そこでおすすめするのが各種有料補償のオプションです。
類似のオプションはプロバイダによって提供の有無が異なります。
たとえばUQコミュニケーションズでは、以下2種類のオプションを提供しています。
端末補償サービス(月額380円)
WiMAX2+機器の故障や盗難・紛失が発生した際に、同一機種・同一色の交換用機器(リフレッシュ機器)を提供してもらえるサービスです。
リフレッシュ品とは、ユーザーより回収した機器の修理・外側カバーの新品交換・品質確認をした上で、新品同様に初期化した端末のことです。
なおメーカー保証期間内(1年目)であれば無償で交換品が提供されますが、それ以外の場合は、別途初回3,300円、2回目は5,300円の支払いが必要となります。
交換が可能なのは1年に2回までなので注意しましょう。
端末あんしん補償(月額500円)
WiMAX2+機器の故障修理を行った場合に、かかった代金をお見舞金として支払ってもらえるサービス。
自然故障の場合だけでなく水漏れや落下などによる破損、液晶割れの場合も対象です。
自然故障の場合、1年目はメーカー保証の対象となり2年目からはこのオプションを利用していれば最大30,000円のお見舞金が支払われます。
一方水漏・物損の場合の見舞金は、1年目は最大20,000円、2年目以降は最大30,000円です。
さらに端末あんしん補償ではノートPC・タブレットが破損した場合でも最大5,000円のお見舞金をもらうことができます。
いずれも保険代わりのオプションです。
高い修理代金や交換代金がかかってしまうことを考えると、月々数百円程度の費用が加算されるとはいえ、補償オプションを契約しておけば安心してWiMAX2+を使えるのではないでしょうか。
ちなみにUQコミュニケーションズの上記2オプションは、いずれもサービス開始時にしか契約できないので注意して下さい。
似たようなオプションを、UQコミュニケーションズ以外のプロバイダでも提供していることがあります。
たとえばBroad WiMAXでは端末故障時に無料で修理してくれる「安心サポートプラス」を月額550円で提供しています。
WiMAX2+契約中に機器の故障や破損のために思わぬ高い出費が必要となるのを防ぐためにも、こういったオプションがあるプロバイダを選ぶのもおすすめです。
こちらもサービス開始時のみ契約可能なオプションなので、途中加入できない点を注意してください。
2年間総額12,000円のオプションなので、その分のお金をためて紛失破損時に白ロム買ったほうが安上がりになることから積極的におすすめできるオプションではありません。
白ロムを探すのが手間なら加入を検討しても良いでしょう。
まとめ
WiMAX2+機器の紛失や盗難、故障が発生してしまった際に慌てないように、あらかじめその時にすべきことを知っておいてください。
もしもの時に落ち着いて速やかに対策がとれるようになります。
また、WiMAX2+機器の修理や交換が必要となった場合に高い修理費用・交換費用を支払わなくてすむように、保険代わりに補償オプションを利用するか、白ロム購入で乗り切るか自分の方針を決めてからオプションを検討することが大切です。
なにより胸ポケットやお尻のポケットからうっかり落とさないように、日頃から注意して利用しましょう。
このITMediaの記事によると、スマホの故障原因の2割が水没と言われています。
WiMAX2+の端末はコンパクトながらスマホと同じくらいの重さなので、トイレや洗面台でうっかり水没も十分に可能性があります。
普段からスマホと同じくらい、WiMAX端末の取扱を注意してオプションを支払わなくてもいいように過ごしたいですね。