日本では、何かサービスを契約した後一定期間以内なら無条件で申込みの撤回または解約できるクーリングオフという法制度があるのをご存知でしょうか。
この制度は例えば、訪問販売などでその気がないのに契約してしまった時など文字どおり消費者の頭を冷やし再考する必要がある時に効果を発揮するものです。
クーリングオフの適用範囲は主に通信販売、訪問販売、キャッチセールス、投資信託など主に販売員が顧客に対して勧誘をして契約させるというビジネスで、契約から8~20日程度の間に解約する場合、解約手数料などの費用は一切発生しません。
WiMAX2+の契約でも、サービスを提供している会社と契約を結ぶ必要がある以上、解約を無条件に行えるかというのは非常に気になる問題です。
WiMAX2+を契約したのはいいものの、実際に使用してみたら期待はずれだったので解約したいと考える可能性もあります。
その時になって解約しようとした時、クーリングオフが適用されたら嬉しいですよね。
果たしてWiMAX2+にはクーリングオフは適用されるのでしょうか。
WiMAX2+ の初期契約解除制度について
結論から言いますと、WiMAX2+はクーリングオフ制度の対象外となっています。
本来クーリングオフ制度というのはあくまで、訪問販売やマルチ販売でその気がないのに契約してしまった消費者に再考の機会を与えるためのものなので、自分から自発的に業者と契約を結ぶという形のWiMAX2+には適用されません。
これまでは通信回線は購入者が納得した上で契約しているという理解から、クーリングオフの対象外として扱われてきたのです。
しかし近年の複雑を極める通信回線契約に対する消費者保護意識の高まりから電気通信事業法が改正され、初期契約解除制度と呼ばれる契約解除制度が施行されることとなりました。
WiMAX2+を短期解約したくなる3つのケース
1.自宅で繋がらなかった
WiMAX2+の申し込みで、サイトでエリア確認をした時は自宅の住所は県内と表示されていたのに、実際には自宅が圏外で使えなかったというケースがあります。
なぜこのようなことが発生してしまうのかと言いますと、WiMAX2+の電波の性質上、電波が室内まで届きやすい家と届きにくい家が存在し、基本的に木造住宅は電波を通しやすく、鉄筋コンクリートの家は電波を通しにくいといった違いがあります。
理由として、電波の性質上木でできた壁は通り抜けやすく、逆に鉄筋コンクリートでできた壁は通り抜けにくいからです。
鉄筋コンクリート製の家であっても、窓があればまだ電波は窓を通り抜けやすいので電波が入るようになります。
しかし、もしあなたの部屋が鉄筋コンクリート製でなおかつ部屋に窓がない、もしくは壁が通常より厚いという条件であった場合さらに電波が弱くなります。
このような要因で、契約前には思ってもみなかったトラブルが発生することがあるのです。
2.速度が思ったより遅かった
光回線など固定回線の代わりにWiMAX2+を導入したところ、思ったより速度が出なかったので解約したいというケースでが考えられます。
現在のWiMAX2+サービスは最高で558Mbpsという速度で通信でき、これは光回線の最高速度である1Gbpsの約2分の1というかなり速いスピードと言えます。
しかし、いつも558Mbpsの最高速度が出るかと言いますと決してそうではありません。
回線の混雑状況などの影響で、ほとんどの場合は最高速度よりも遅いスピードでしか通信することができないのです。
それに加え、固定回線で通信状況が比較的安定する光回線に対し、無線通信のWiMAX2+では通信時の電波強度などで通信が安定しにくいというリスクも無視することはできません。
一方、WiMAX2+と同じ無線通信であるLTEはWiMAX2+よりも通信速度が安定するという傾向があります。
そのため、LTEの方がWiMAX2+よりも速い速度で通信できる局面が多くWiMAX2+は期待はずれの速度しか出せないことに気づき、解約したくなるということもあるでしょう。
そのことから、WiMAX2+を申し込んだものの、思ったようなパフォーマンスが出せず期待はずれの結果になったので解約したいという場合が考えられます。
3.すぐ圏外になる
WiMAX2+の大きな欠点の一つに、使用している電波の性質が原因で圏外になりやすいということがあります。
電波というのは文字どおり一種の波なのですが、その波が一秒間に何回振動しているかを周波数という数字で表します。
そして周波数の違いによって電波の性質は異なり、高い周波数の電波は曲がりにくく、低い周波数の電波は曲がりやすいという特徴です。
具体的にはWiMAX2+では2.5GHz以上の高周波数の電波を使い、ドコモなどが採用しているLTEは主に700~900MHzの比較的低い周波数帯を使っている、という具合になっています。
実はこの周波数の違いが電波の繋がりやすさに大きな影響を及ぼしているのです。
例えばLTEのように低周波数の電波は曲がりやすいという特徴を持っているためビルなどの障害物を回り込んで届くことができますが、WiMAX2+のような高周波の電波は曲がりづらいので障害物を回り込むことができません。
その結果としてWiMAX2+の電波はビルの陰になる地域、屋内、地下といった場所で圏外になりやすくなっています。
WiMAX2+を契約して後悔しないためには?
UQのTry WiMAXを試してみる
WiMAX2+のホームページでも通信可能エリアを確認することができますが、やはり安心して使うためにはWiMAX2+を実際に試してみるのが一番ですね。
しかし実際にWiMAX2+を短期間試しに使ってみて、やはり使えなかったので解約しますとなった場合でも、通常では20,000円前後の違約金の支払いが必要です。
短期間お試しで使えて、なおかつ解約時に違約金がかからないサービスがあれば最高ですね。
そのようにお考えのあなたのためにWiMAX2+大手のUQコミュニケーションズでは、無料でWiMAX2+を試用できるサービスを行っています。
UQが行っているTry WiMAXでは最大15日間までWiMAX2+対応のポケットWiFiを無料で使うことができるので、実際に通勤時などに使ってみて自分の行動範囲内での電波の通りやすさや速度を試すことが可能です。
WiMAXの短期レンタルを利用
このサービスは15日間という短期間ではなく、1ヶ月以上など長いスパンでWiMAX2+を試してみたい方にオススメです。
様々な業者がこのサービスを提供していますが、例えば楽天市場にも出店しているRTMモバイルでは、最大3ヶ月間試用できるプランを提供していて、料金は15,500円、1日あたり172円でWiMAX2+をお試しで使うことができます。
このサービスが無料で使うことこそできませんが、他のサービスとは違い90日間という比較的長期間でお試しできるため、実家への帰省など長めの期間で使用したい方にはうってつけのサービスです。
GMOとくとくBBの20日間無料解約を利用
WiMAX2+大手のGMOとくとくBBでは、20日以内の解約には違約金を課さないというキャンペーンを行っています。
クーリングオフが適用されないWiMAX2+では本来短期間の解約には概ね20,000円前後の違約金を支払う必要があるので、このサービスはお試し使用には非常に便利なものです。
ただし、このサービスの対象になる方は、GMOとくとくBB申し込み時のUQ WiMAX2+ピンポイントエリア判定でお住いの住所が「○」と判定された方となります。
サイトではエリア内と表示されていますが、実際の生活範囲でしっかりと通信できるかを見極めたいという方には非常にいいサービスです。
よく似たサービスであるUQのTry WiMAXの試用期間が最大15日間なのに対しこちらは20日間まで使用可能なので、より長い時間をかけてじっくりと試して見ることが可能になります。
まとめ
WiMAX2+ではクーリングオフが適用できないものの、上記のように無料または安価でお試しできるサービスを提供している会社があります。
まずは一度試してから契約して、サイトではエリア内と表示されてたのに実際は圏外だったというようなリスクをぐっと減らすのがオススメです。
あなたがもしWiMAX2+を契約する時は、これらのサービスをフル活用して後悔のない契約をしてください。