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WiMAXとWiMAX2+の違いは?サービスの違いとその歴史

投稿日:2016年8月3日 更新日:

WiMAXはWiMAX2+へ進化し、通信速度は大幅に増速されました。その一方で、WiMAX2+ではWiMAXにはなかった通信量による速度制限が導入されるというデメリットも生まれています。

このようにWiMAX2+がすべての面で改善されたとは言えないため、WiMAXと何がどう違っているのか気になっている方は多いのではないでしょうか。

ここでは、WiMAX・WiMAX2+の進化の歴史や技術を簡単に振り返りながら、両者のメリット・デメリットを詳しく解説しています。

■WiMAXの特徴

●歴史

WiMAXはもともと、光ファイバーやADSLなどの有線でのブロードバンドの敷設が困難な郊外や山間部などに対して、無線ブロードバンドアクセスを提供するための技術として2004年6月に開発されました。

ただし、この場合のWiMAXは、現在の日本で使われているような「どこでも使えるWiMAX(「モバイルWiMAX」)」ではありません。

有線のブロードバンドを敷設できない自宅や会社に、代わりに無線の電波を受ける装置を取り付けてインターネットができるようにしようという技術で、「モバイルWiMAX」に対して「固定WiMAX」と呼びます。

「固定WiMAX」は「モバイルWiMAX」のように移動しながら通信(移動無線通信)を行うことはできません。

その後、移動無線通信に対する時代のニーズが高まったことを機に専門のグループが設置され、2005年12月に「モバイルWiMAX」が開発されます。

日本では、この「モバイルWiMAX」の技術をベースとして、大手電気通信事業者・KDDIの子会社であるUQコミュニケーションズ株式会社が2009年7月に無線データ通信サービス「UQ WiMAX」を正式リリース(試験サービスは同年2月)しました。

●技術面

当初開発されたWiMAX(固定WiMAX)の規格をIEEE 802.16-2004といいます。

IEEE 802.16-2004が利用する周波数帯は11GHz帯以下、規格としての通信速度は最大約75Mbpsです。しかし、この規格では移動しながら通信することはできません。

このIEEE 802.16-2004に対し、モバイルWiMAXの規格である「IEEE 802.16e」では、無線基地局を移動中に切り替えながら通信することができる技術「ハンドオーバー」などが追加されました。

モバイルWiMAXの周波数帯は6GHz帯以下、規格としての通信速度は最大約75Mbpsです。

これに対し、日本のUQ WiMAXはIEEE802.16e方式のモバイルWiMAXの技術と2.5GHz帯の周波数を採用し、最大下り40Mbps(上り10Mbps)の通信速度を実現しました。

●サービス面

2017年8月現在、WiMAXのみ利用できるサービスプランは販売停止されており、ユーザーはより新しいサービスであるWiMAX2+を契約することになります。

WiMAX2+で提供される一部WiFiルーターでは、WiMAXでの通信が可能な「ノーリミットモード」が利用可能なものもあります。

wimaxplan

●WiMAXのメリット

WiMAXの主なメリット(特にWiMAX2+と比較した場合)は以下3つがあげられます。

速度制限なし WiMAX2+では、ギガ放題・通常プラン共に3日で3GBの通信量の利用で、通常プランは月間7GBの通信量の利用で速度制限がかかります。しかし、WiMAXの場合はこの制限はありません。
契約解除料が低価格 1年目9,500円。

UQ Flat 年間パスポートを利用の場合は5,000円

UQ Flatプランは、30日以内の解約のみ2,000円の契約解除料が発生するのみで他の縛りはありません。

2段階定額プラン  WiMAX2+にはWiMAXのような2段階定額プランがありません。ほとんど利用しない月が多くあるような場合は、2段階定額プランの方が、月額料金が抑えられます。

●WiMAXのデメリット

WiMAXは2016年7月現在、申し込みを受け付けていません。また、今後サービス終了が予定(2018年4月頃)されているサービスです。このような点が現時点で最も大きなデメリットと言えるでしょう。

その速度に関してもモバイル通信が高速化した現在においては見劣りします。WiMAX2+なら最大220Mbps、LTEは機器や方式などにも速度が異なりますが、多くの場合で最大150Mbpsに対応しています。さらに、2016年8月現在、WiMAXに割り当てる周波数帯が減らされたことにより、当初の最大速度(下り40Mbps)から最大13.3Mbpsへ変わっています。

WiMAX2+の特徴

●歴史

2013年7月、WiMAXの高速化を目指すUQコミュニケーションズは、総務省から2.5GHz帯の周波数の追加割り当ての認可をとりつけます。この時、割り当てられた周波数帯はモバイル放送「モバHO!」が利用していた2625~2645MHzの帯域で、UQコミュニケーションズ以外にもソフトバンクグループのWireless City Planningも利用を希望していました。

しかし、指定周波数に対する契約数に関しUQコミュニケーションズが約408万、Wireless City Planningが約122万と契約数が多いことなどが理由で、UQコミュニケーションズが選ばれました。

UQコミュニケーションズは、この周波数帯を利用し、2013年10月末に下り最大110MbpsのWiMAX2+をサービス開始します。

当初は、WiMAXの提供エリアの方が広かったため、利用者はWiMAX・WiMAX2+の両方を利用する状態でした。その後、2015年3月末にはWiMAX2+の提供エリアが追いつき、多くの利用者がより高速なWiMAX2+をメインで利用できるようになります。

さらに、それまでWiMAXで利用していた30MHz帯の周波数帯のうち20MHz帯をWiMAX2+に振り替えることなどによって、2015年2月には下り最大220Mbpsの通信速度の提供を開始しました。

当初は、栃木県真岡(もおか)市のみで最大220Mbpsが提供されていましたが、2016年7月現在一部エリアを除きWiMAX 2+サービスエリア内では最大220Mbpsの利用が可能です。

WiMAX2+の高速化はここでとどまりません。端末の改良や機能追加などによって、今の2倍の最大440Mbps、さらには最大1Gbpsといった増速を目指しています。

●技術面

WiMAXからWiMAX2+へ進化するにあたって、大きな役割を果たした技術的なポイントは、より広い周波数帯を利用したことと、MIMOと呼ばれる無線通信技術の2つです。

まず、WiMAXでは、もともと割り当てられていた周波数帯(2595MHz~2625MHz)の30MHz幅を10MHzに区切って利用してしました。一方のWiMAX2+では、新たに割り振られた20MHz幅の帯域(2625MHz~2645MHz)をすべて利用しています。

結果、利用する帯域から10MHzから20MHzと倍になったことで通信速度の向上が実現できました。

もう1つのMIMO(Multiple Input Multiple Output)とは、送信・受信に複数のアンテナを同時に利用し無線の通信速度向上を実現する技術です。

WiMAXでは2×2 MIMO(送信・受信に2本ずつのアンテナを同時利用すること)を使っていましたが、WiMAX2+では4×4のMIMOを導入しました。結果、電波の利用効率があがりました。

これらによって、WiMAX2+では最大40Mbpsから最大110Mbpsへ通信速度を高速化します。さらにWiMAX用に割り当てていた20MHzの周波数帯域(2605MHz~2625MHz)をWiMAX2+に割り当て、2つの20MHzの電波を束ねて使うことで、WiMAX2+では2倍の最大220Mbpsの通信速度を実現しました。

このように、複数の電波を束ねて通信速度を向上させる技術のことをキャリアアグリゲーションと言います。

●サービス面

WiMAX2+のサービスプランは主に使い放題のギガ放題、及び月間通信料7GBまでの通常プランの2種類があります。プロバイダによってプラン名や料金は若干異なりますが、以下、代表的なUQコミュニケーションズのプランとなります。

wimax2plan

●WiMAXのメリット

WiMAX2+の主なメリットは

通信量無制限(ギガ放題)  ドコモ・au・ソフトバンク、Y!mobileや格安スマホで提供するLTEの通信はいずれも月間の通信量制限があります。その点、ギガ放題ならその制限はありません。
どこでも使える  WiMAX2+の最大速度は220Mbpsと、光ファイバーなどの固定回線に匹敵する通信速度です。WiFiルーターを利用すれば、この通信速度を自宅でも外出先でも使うことができます。
安い月額料金 使い放題でありながらこの低価格で利用できるモバイル通信のサービスは他にありません。また、固定回線は月5千円程度の料金です。WiMAX2+は自宅・外出先両方利用できるので活用すれば通信費用の節約になります。
設置工事不要  固定回線の代替えができる一方で、固定回線のような工事は不要です。自宅に届いたWiFiルーターでかんたんに設定すれば、すぐに使えます。

●WiMAXのデメリット

WiMAX2+には、3日で3GBのデータ通信量を使用すると、翌日の昼頃まで速度制限が実際されます。ギガ放題が使い放題といっても無秩序に使ってよいわけではありません。

なお、制限が行われた後の通信速度は公開されていませんが、6Mbps程度と言われています。6Mbps程度なら、動画視聴を含めて一般的な利用には困りません。

また、以前より広がったとはいえ提供エリアの広さはLTEに劣ります。

とはいえ、差がでるのは郊外や山間部などで市街地では変わりません。

さらに、UQコミュニケーションズでは、WiMAX2+が使えるWiFiルーターでLTEを利用できるLTEオプションを提供しています。LTEオプションを利用すれば、WiMAX2+が使えないエリアをカバーできます。

WiMAX2+がWiMAXより優れているところ

WiMAX2+の速度は最大220Mbps、WiMAXは最大40Mbps(2016年8月現在は最大13.3Mbps)と、その速度はWiMAX2+が大幅にWiMAXを上回ります。

年々低速化していくWiMAXは、最大13.3Mbpsとアナウンスされていますが、実効速度は1~3Mbps程度となっており、ガラケーと同程度の速度なのです。

対するWiMAX2+は速度制限がかかった場合でも6Mbps程度で、相当通信量を消費するヘビーな利用でなければ快適に使えます。

WiMAX2+なら、より提供エリアの広いLTEをオプションで利用できるのもメリットと言えるでしょう。このようにWiMAX2+にはメリットが多い一方で、WiMAX・WiMAX2+ともに月額料金の差はほとんどありません。

いずれにしろ、WiMAXは、2016年7月現在、2018年4月頃に終了を停止されているサービスです。これから契約する場合は、WiMAX2+を利用することになります。

まとめ

WiMAX・WiMAX2+はさまざまな歴史や技術を基に進化を続け、今後もその進化はとどまりません。

WiMAX2+には通信量による速度制限があるものの、WiMAXに比べてはるかに進んだユーザーにとってメリットの大きなサービスなのです。

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