タブレットコーナーで大人気のiPadシリーズは、大人から子どもまで夢中にいじっている風景を家電量販店でよく見かけます。
薄型軽量でデザインも良く画面が鮮やかで美しいことから、通勤の読書や動画鑑賞に活用している人も少なくありません。
そんなiPadを最大限に活用するのにWiMAXという選択肢があります。
高性能のメディアプレーヤーであるiPadが要求する大容量通信を受け止められるサービスなのです。
iPad+使い放題のWiMAX2+
iPadはスマートフォンの手軽さと大画面を両立し、キーボードを併用することでPCの代わりに利用できる機能を持つタブレットです。
高画質の画像や動画を楽しむのに最適なほか、地図をより広範囲に表示したり情報量の多いPCサイトを見たりできるので家の中でも外出先でも多くのシーンで活用できます。
しかし、iPadのポテンシャルを十分に引き出すなら通信回線のことも考えなければなりません。
家の中で電子書籍や動画鑑賞の専用機にしているだけでは、本来の性能を十分使いこなせているとは言えないからです。
常時接続環境を手に入れるならCellular版のiPadをキャリアで購入するか、SIMフリー版を格安SIMかモバイルWi-Fiで活用するなどの選択肢があります。
キャリアでの購入や新たなポケットWiFiルーターの契約は新しい契約期間の縛りを得ることになるので、契約期間を気にせず使うなら格安SIMを挿しての運用が一番でしょう。
ただ、GPS機能を持つCellular版iPadをWiMAXルーターで活用することで、Wi-Fi版より正確な地図を利用したナビゲーションや位置情報ゲームを楽しめます。
それにWiMAXギガ放題プランでデータ量の上限が実質なくなるので、大容量のデータ通信を伴う利用から動画のストリーミング鑑賞まで気にせず利用できます。
さらにスマートフォンやPCで使うデータ量もWiMAXに集約できるので、通信量全体の節約にもつながりますよ。
通信速度や消費データ量を気にせずに済む常時接続環境があれば、日頃の生活の中でiPadの性能を最大限利用することができます。
外出先でもiPadを使うなら通信回線は必須!
iPadの良さは、画面の大きさや見やすさだけでなく、PCの代わりにも使える性能の高さにあります。
外出の際にiPadを持っていけば周辺の地図をより大きな画面で確認できますし、Bluetoothでつなげるキーボードを持っていけばPC代わりにも使えて便利。
ポータブルプレイヤーがなくても、iPadを使って車内で動画を観られれば移動中の退屈しのぎになります。
しかし、動画やゲームを楽しむにしろ、ビジネス文書の作成に使うにしろ、通信環境は必須です。
公衆無線LAN、いわゆるWi-Fiスポットを使うにしても、その周辺でしかインターネットを使えないので活用の幅が制限されてしまいます。
せっかく外出の時にiPadを持って行っても使えなければ意味がないので、家で手軽にネットや動画を観たいときの専用機になってしまいがち。
iPadを最大限に活用するなら、通信環境も同時にチェックしましょう。
スマートフォンでのテザリングの落とし穴
モバイルWi-Fiルーターを持っていなかったとしても、スマホのテザリングを使えば常時接続が可能です。
ただオプション料やデータ量など、注意すべき点があります。
オプションをつけないとテザリングができない
auのフラットプランやピタットプラン、ソフトバンクのウルトラギガモンスター+やミニモンスターを契約している場合は、テザリングの利用には申し込みが必要でオプション料が月額500円(税抜)かかります。
ただし、ドコモの場合は申し込み不要で無料でテザリングを利用できます。
格安SIMの場合は事業者と利用中の端末によって違いますので、持っている端末でできるかどうかは契約している事業者に確認してください。
通信量が増加しがち
iPadでインターネットをする場合、スマートフォンに最適化されたサイトとPCサイトの両方を快適に見ることができます。
スマホサイトだと画面上で見える情報量が少ないので、ついついPCサイトを選んでしまうことも。
そうすると、スマホだけで通信を使うよりもはるかに多くのデータ量を消費します。
Smart Keyboardなどを用いてiPadをPCと同様に運用し、ファイルのやり取りを継続的に行うならなおさら大容量プランが必要です。
また、「ポケモンGO」や「Ingress」など位置情報ゲームをする際、初めての土地ではスマートフォンでゲームをしながらiPadで地図を確認するほうがスマホのアプリを切り替えるより便利です。
そのような使い方をすれば、端末2台で同時に通信をするのでますます通信量は増加するでしょう。
またスポーツ観戦が好きでUstreamなどの配信サービスを通じて観ることが多いなら、大容量契約かデータ量無制限の契約が前提になります。
キャリアの場合、スマートフォンの契約データ量が少ないとテザリングオプションの料金が無料になりますが、ちょっとだけのつもりが積み重なると5GB程度の契約ではあっという間に消費しきってしまいますので注意が必要です。
外出先でも使うならCellular版がおすすめ
お出かけのときにiPadを使うシーンのひとつは、地図を見ることです。
近くのレストランを探したり、道に迷ったりしたときなど、地図やナビのアプリはとても便利。
正確な地図を使うならGPS機能が必須ですが、Wi-Fi版のiPadには搭載されていないためアプリの活用に制限が加わります。
さらに、海外に行く機会があるならなおさらCellular版がおすすめ。
というのは、たとえキャリアでiPadを購入したとしても、海外ではSIMフリー版と同様に使えるからです。
日本国外では、内蔵の Apple SIM または SIM トレイに装着した nano-SIM カードを使って、別の通信事業者のモバイルデータ通信プランを設定できます。
海外旅行に行くならば、キャリアの海外ローミングプランよりも現地でプリペイドのSIMを使うほうが安く済みますし、通信量も多いです。
中国以外の国に行く場合、日本でApple SIMを購入してから渡航すれば、現地の空港やコンビニでSIMカードを買うことなく、着いたらすぐに事業者を選んで使うことができるのでさらに便利になりますよ。
なお9.7インチiPad ProはApple SIMを内蔵しているので、Apple SIMを買いに行く手間すら省けます。
国内でも海外でもiPadを最大限活用するなら、断然Cellular版がおすすめです。
キャリア版iPadとSIMフリー版、どちらがお得?
iPadを購入する場合、Wi-Fi版とWi-Fi + Cellular版(以下Cellular版)のどちらを選ぶかをまず考えますよね。
外出時でも常時接続環境を確保したいなら、モバイルルーターを持つ、あるいはキャリアのCellular版を買う、SIMフリー版にして格安SIMを契約する、など選択肢は様々です。
3大キャリアでiPadを買う
ドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアでiPadを購入する場合は、その事業者にSIMをロックされたCellular版のみしか購入できません。
スマートフォンと同じキャリアでiPadを購入するならば、スマホの契約で余っているデータをシェアできたり、請求をまとめられたりして便利です。
しかし同時に買うのでなければ、契約期間がずれてMNPや解約の際にどちらかにだけ違約金が発生するなど、不便な思いをするでしょう。
そのキャリアを利用していないのにわざわざ単独で購入するのは、契約期間の縛りなどがあるのでおすすめできません。
スマートフォンを持っていてiPadを買い足すなら、SIMフリー版を購入してテザリングを利用する方が手続き的にもスムーズです。
SIMフリーiPadに格安SIMを挿す
契約期間や解約手数料を気にしたくないなら、SIMフリー版のiPadに格安SIMを挿すのがおすすめ。
iPadと通信回線の契約を完全に分けることによって、iPadの支払方法も自由に選べます。
買ったiPadの機能に納得できなければ、買い足しや買い替えも思い立った時にできますし、SIMを差し替えるだけで新しい端末をすぐに使うこともできます。
そして、格安SIMのデータ専用プランはいつ解約しても解約手数料が発生しないので、気に入らなければいつでも乗り換え可能。
端末の購入契約と回線の契約が独立しているので、iPadと格安SIMの自由な組み合わせが試せるのがこの方法の強みです。
さらに、格安SIMは通信量が安いので、大容量プランを契約したとしてもトータルで支払う金額はキャリアより安くなります。
9.7インチiPad Pro 128GBのCellular版を単独で購入し、24ヶ月間利用した際にかかるトータルコストを3大キャリアとMVNOのひとつDMMモバイルで比較しました。
docomo | au | SoftBank | DMMモバイル(格安SIM) | |
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | |
iPad Pro 128GB | 93,960円 | 93,600円 | 93,600円 | 93,744円 |
基本料金 | 1,836円 | – | 1,836円 | – |
ウェブ使用料 | 324円 | 324円 | 324円 | – |
データ料金 | 6,480円(20GB) | 5,616円(7GB) | 6,480円(20GB) | 4,298円(20GB) |
購入サポート | 2,565円 | 2,595円 | 2,640円 | – |
機器代金月賦(24回) | 3,915円 | 3,900円 | 3,900円 | – |
毎月の支払額 | 9,990円 | 7,245円 | 9,900円 | 8,198円 |
総額 | 239,760円 | 173,880円 | 237,600円 | 196,905円 |
auは最も安いのですが、7GBしかデータ量がないのでiPad単独でたっぷり通信したい場合には向いていません。
便利さと節約を両立するなら、キャリア版よりSIMフリー版+格安SIMでの運用が理にかなっているでしょう。
複数機器で大容量通信をするならWiMAXのギガ放題プランがおすすめ
WiMAXのギガ放題プランなら、スマートフォン、iPad、ノートPCを使いこなして様々なシーンでインターネットをたっぷり使うのに向いています。
その理由は、高速通信とデータ量無制限を両立できていること。
下り最大1.2Gbpsの高速通信が、実用に耐えないような厳しい速度制限とは無縁で使えるだけでなく、iPadやスマートフォンの契約データ量もWiMAXにまとめることができて通信量の節約になります。
WiMAXにも他の事業者と同様速度制限はありますが、ギガ放題プランなら直近3日間で10GBの利用がない限り制限にかかることはありません。
かかったとしても午後6時から翌日午前2時までなので昼間の利用には差し支えありませんし、制限中の速度は1Mbpsなのでメールの確認やインターネットの閲覧は可能です。
ただし、LTE回線が使えるハイスピードプラスエリアモードを利用した場合は当月のデータ量が7GBに制限され、それを超えるとその後の速度は他社並みの128kbpsに低下するので注意が必要です。
それでも制限とうまく付き合えば、移動中はスマートフォンの音楽聴き放題サービスで高音質の音楽を楽しみ、仕事の外出先ではノートPCで大容量のデータをやり取りし、休憩中にはUstreamの配信をiPadで楽しむというライフスタイルも可能になるのです。
旅行の際も、移動中は動画配信サービスのアニメを子どもに観させて退屈しのぎをしつつ、目的地では一緒にポケモンGOを楽しむなど、WiMAXとiPadの併用で実現できることはたくさんあります。
格安SIMで運用した場合と、WiMAXの事業者の中でも月額料金が安いBroad WiMAXのギガ放題プランで運用した場合を比較しました。
Broad WiMAXギガ放題 | DMMモバイル(20GB) | ||
![]() | ![]() | ||
月額料金 | 1~2ヶ月目 | 2,999円 | 3,980円 |
3~24ヶ月目 | 3,752円 |
格安SIMで運用する場合、他の機器を接続するにはテザリングが必要になるだけでなく、iPadのデータ量を消費します。
しかしWiMAXならば、他の機器をルーターにつないでもデータ量の消費を気にする必要がないので、すべての機器の通信をまとめてもこの価格で実現できるのですよ。
キャンペーンを利用してよりお得にiPadを持とう
WiMAXを契約する際に、お得になるキャンペーンを行っているプロバイダがあります。
高額のキャッシュバックを用意していたり、月額料金が安かったり、タブレットやパソコンの割引があったりなど様々です。
WiMAXでスマホなどの通信量全体を圧縮できるだけでなく、キャッシュバックや月額割引でWiMAX自体を安く維持できます。
UQコミュニケーションズのiPadセットは本当にお得か
UQコミュニケーションズのオンラインショップでは、端末とWi-Fi版iPad Air 16GBのセットを販売しています。
ルーターとiPadが同時に手に入って便利そうですが、実際は全くお得ではありません。
WiMAX2+端末を自由に選べない
このセットで選べる対象端末は、W03とWX01です。
W03は新しい端末で、au 4G LTEも使えるのでどこに出かけるにも活用できます。
ただ、2017年2月発売で下り440Mbps通信とau 4G LTEが使える後継機種のW04、またLTEは使えないものの440Mbps通信対応のWX03は対象になっていません。
デザインや通信速度の面でW03とWX01以外の機種を使いたい場合はその時点で選択肢から外れてしまいます。
Appleのサイトで購入する方が安い
W03とiPad Air 2 16GBの合計金額は47,600円(税抜)で、その内訳はデータ端末代金が2,800円(税抜)、iPadの価格は44,800円(税抜)です。
しかし、この値段ならばAppleのサイトでiPad Air 2 32GBのWi-Fi版を購入したほうが42,800円と安くて高性能ですし、同じ16GBの整備済み中古製品なら32,800円(税抜)です。
あえてUQのオンラインショップを選ぶ理由が見つかりません。
キャッシュバックを利用
WiMAXのプロバイダには高額のキャッシュバックを提供している事業者もあります。
契約したその場で受け取れるわけではなく、9ヶ月から12ヶ月間は継続利用する必要があるほか、事業者によっては煩雑な手続きが必要なので注意しましょう。
普段使っているメールアドレスではなく、契約したプロバイダが与えるメールアドレスに案内が送付されるケースもあるので、見逃さないようにすることが大切です。
キャッシュバック金額の高さだけでなく、その手順もしっかりチェックしましょう。
GMOとくとくBB | Biglobe | UQWiMAX | |
![]() | ![]() | ![]() | |
キャシュバック額(平均) | 34,500円 | 10,000円 | 3,000円 |
受取案内発送時期 | 11ヶ月目 | 2ヶ月目 | 2ヶ月目 |
受取方法 | 専用アドレスに送られる特典案内メールより手続き | キャッシュバック対象月月初2日目以降にマイページにて口座情報登録 | キャンペーンサイトより契約後、案内メールより手続き |
オマケ:iPadとWiMAXを接続する手順
iPadとWiMAX2+の接続方法をWX03を使って解説しますので、買う前にイメージトレーニングをしましょう!
まず初めに、WiMAXルーターの電源を入れホーム画面左の「情報」をタップします。
「Wi-Fi情報(赤枠)」をタップすると、
接続に必要なSSIDとパスワードが表示されます。
次にiPadの「設定」>「Wi-Fi」をタップし、Wi-FiをONにします。
「ネットワークを選択…」の一覧から、ルーターの情報画面の「プライマリSSID」と同じ文字列を探し、タップします。
なお、WX03を利用している場合はiPadの一覧に「wx03-dadada(例)」と「wx03-dadada-w」の2つが出てきますが、iPadの場合は末尾の「-w」がないほうを選びましょう。
初めての接続やiPadを復元するなどした後の接続ではパスワード入力画面に遷移するので、ルーターの「パスワード」に表示されている文字列を入力し、「接続」をタップします。
これでいつでもWiMAXを利用できます。
まとめ
iPadは、大画面で地図や動画を観たり、キーボードなどを接続してPCの代わりに使ったりできるほどのポテンシャルがあるタブレットです。
手軽に持ち運べるので、インターネット環境があればどこででも作業ができますし、ごろ寝しながらいじったりできるのもいいですね。
外出にiPadを持っていけば、より大きな画面で地図を見たり、ナビを利用したり、あるいは移動中の退屈しのぎの動画鑑賞やビジネス文書の作成にも使え、ますます活用の幅が広がります。
しかし、それは常時通信回線があってこそ。
外出先でインターネット環境を確保するなら、Wi-Fi + Cellular版のiPadにSIMを挿して使うか、あるいはモバイルWi-Fiルーターを持ち歩くかする必要があります。
SIMを挿すかルーターを持つかにかかわらず、初めての土地に行くときにナビや地図アプリを頻繁に使ったり、位置情報ゲームを楽しんだりするならばGPSが使えるCellular版一択です。
SIMフリー版でなくても海外旅行の際には現地のSIMを挿して使えるので、海外旅行が好きならなおさらCellular版を選びましょう。
SIMを挿すだけで使える手軽さには劣りますが、iPadを使うならばキャリア版を買うよりもSIMフリー版iPadにWiMAXのモバイルルーターを組み合わせるのがおすすめ。
モバイルルーターを使えばテザリング機能を使うことなくスマホやPCと同時に使うことができますし、WiMAXのギガ放題プランならばデータ消費量を気にすることなく下り最大1.2Gbpsの高速通信をたっぷり使えます。
PCを外出先で使うときはもちろんのこと、スマートフォンをWiMAXルーターで運用すれば契約データ量を削減できて節約にもなります。
キャッシュバックが高額だったり、月額料金が安いプロバイダを選べばさらなる節約も可能です。
たとえ速度制限にかかっても、かかる時間帯以外ならいつもと同じようにネットを使えるのもいいところ。
音楽聴き放題サービスを利用してBGMを流しながらPCの代わりにiPadで仕事をし、テレビではなかなか放映されない海外のスポーツの試合を移動中にストリーミング観戦するなど、iPadとWiMAXを組み合わせてできることは無限です。