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病院や介護施設でWiMAXを利用するなら事前確認をとろう!

投稿日:2016年11月27日 更新日:

WiMAX機器の電波は心臓ペースメーカーに対して影響がないことが確認されているものの、全ての医療機器への影響の有無が確認されているわけではありません。

そのため、病院内での利用可否は事前に病院側へ確認する必要があります。

また医療機器に対するWi-Fiの電波干渉を危惧して、病院によってはモバイルWi-Fiルーターの利用が禁止されている場合がありますので注意しましょう。

 

病院・介護施設でWiMAX2+を利用する場合の注意点

病院に入院した際や通院時の長い待ち時間の際に、WiMAX2+によるインターネット接続ができるか否かは気になるところですね。

月間データ通信量の制限がないギガ放題プランを利用していれば、スマホで映画を観て過ごすこともできるでしょう。

WiMAX2+の電波が心臓ペースメーカーへ影響しないことは総務省の調査研究によって確認されていますが、その他の医療機器付近での利用に関しては病院や介護施設ごとに確認の上で指示に従う必要があります。

電波による電子機器等への障害を防止・除去するための対策を協議する電波環境協議会(総務省も参加)では、WiMAX2+を含めたモバイル通信に関して、病院ごとに「使用可能エリア」「通話禁止エリア」「携帯電話OFFエリア」を適切に設定するよう推奨しています。

「使用可能エリア」では医療機器から1m以上離すことを前提に通話もメール・ウェブの利用も許可、「通話禁止エリア」では同じく医療機器から1m以上離せばメール・ウェブの利用は許可するが通話は禁止、「携帯電話OFFエリア」ではモバイル端末の電源をオフにすることが必要です。

 

また病院によっては病院が使っている無線LAN機器に対する電波干渉を危惧して、モバイルWi-Fiルーターやスマホのテザリング機能を禁止していることがありますので、あわせて注意して下さい。

病院に確認をとる際は、WiMAX2+だけでなくモバイルWi-Fiルーターの利用可否についても一緒に問い合わせるようにしましょう。

 

病院で携帯やスマホの利用が禁止されるのはナゼ?

WiMAX2+が病院で利用できるか否か考える場合は、そもそもなぜそのような施設内で携帯やスマホといったモバイル端末の使用が禁止されることがあるのかを正しく把握しておきたいですね。

理由が分かっていれば、禁止されることに納得もできます。

 

病院に関わらず電車内でもよく言われるのが、心臓ペースメーカーに対するモバイル端末の影響です。

「優先席付近では携帯電話の電源をお切りください」というアナウンスは、電車を普段使う人であれば何度も聞いているでしょう。

このアナウンスは心臓ペースメーカーを利用している人への配慮です。

 

心臓は体全体血液を循環させるために常に収縮・拡張を行っていますが、この動作は心臓の「洞結節(どうけっせつ)」という部位の電気刺激によって作り出されています。

洞結節に支障が起こると不整脈が生じ、その結果、脳梗塞・意識障害・突然死を引き起こすことがあります。

そして、洞結節のかわりに人工的な電気刺激を作り出すのが心臓ペースメーカー。

携帯電話やスマホは通話中やインターネットの利用中だけでなく、待受中も電波を出しています。この電波によって心臓ペースメーカーに影響が生じると考えられているため、優先席付近では電源を切るようにアナウンスされるわけです。

心臓ペースメーカーを使っている人自身も、ペースメーカーが埋め込まれた部位から15cm以上離して携帯電話を使うよう指示されています。

携帯電話やスマホの利用が原因でペースメーカー使用者が亡くなったというニュースは聞いたことがありませんが、万が一そのような事故が起こってしまわないように電車の優先席をはじめ心臓ペースメーカーの近く(15cm以内)では携帯電話やスマホの電源を切るよう注意をする必要があります。

 

一方、病院内では電波を使った医療機器に関するトラブルは実際に起きています。

たとえば患者の心拍数や呼吸、血圧、体温などを遠隔からモニタリングする医用テレメーターが受信不良となり患者の心電図の異常発見が遅れたり、医用テレメーターと同じ無線チャンネルを患者が利用したことで正しく情報が表示されず患者の急変に気づかなかったりという事例が報告されています。

電波環境協議会による平成27年度の報告書には、電波が原因である報告された297の医療機器トラブルのうち「患者や外部の訪問者等が持ち込んだ電波利用機器からの干渉」が原因と考えられるのは15.2%だったと記載されています。

同じ統計では「原因不明」の割合が30%に及んでおり、患者などのモバイル端末が原因である割合は実際にはもっと高いと考えられるでしょう。

こういったトラブルの事例があることを知れば、病院や介護施設内でのモバイル端末の利用が規制される意味も理解できますね。

 

新しいガイドラインでは規制が緩和

病院内でのモバイル端末利用に関する規制は以前に比べて緩和されています。

1997年に電波環境協議会が作成したガイドラインでは「携帯電話の電波が医療機器の誤作動を招くおそれがある」として、病院内では携帯電話の電源を切ることを求めていました。

しかし医療機器の電磁波耐性の向上や第2世代(2G)携帯電話サービス廃止による携帯電話の電波出力低下、スマホ・タブレットの普及により旧ガイドラインは廃止され、2014年に新しいガイドラインが新たに作成されました。

 

参考までに総務省が公開した「電波の医療機器等への影響に関する調査研究報告書」(平成24年3月)には2G・3G・PHSの心臓ペースメーカーに対する影響を測った調査結果が記載されています。

それによると2Gのネットワーク機器は最大で74cmの距離で心臓ペースメーカーへの影響が確認された一方、3Gでは最大で16cm、PHSでは最大7cmだったとのことです。

2Gがいかに医療機器への影響が大きかったかがわかりますね。

 

新しいガイドラインでは、医用電気機器の上に携帯電話を置くことを禁止し、医用電気機器と携帯電話を1mほど離すよう指示しています。

その上で以下に引用する表のとおり、エリアごとに通話・メールとWebの利用可否の参考事例を示しています。

 

この表を参照する限り、確実に電源オフを求めているのは手術室・ICU・検査室・治療室のみで、待合室や病室での利用は認められています。

病院の長い待ち時間や自分が入院した際にモバイルでのインターネットが使えるのは、利用者側からするとうれしい改正ですね。

この参考事例をどこまで採用するかどうかは個々の病院の判断に任されていますが、この通りであればスマホを始めモバイルでインターネット利用をするユーザーの利便性は高くなります。

 

ただ、仮にこの参考事例通りだったとしても、病院内でのモバイル端末の利用は無制限に使用OKということではないので注意して下さい。

医療機器に対する影響が全くないわけではないので、医用電気機器とモバイル端末を1m以上離す配慮は必要です。

マナーの観点から個室でない病室での通話は控えましょう。

 

WiMAX2+の場合はどう?

総務省が平成23年3月に公開した「電波の医療機器等への影響に関する調査研究報告書」には、WiMAXの電波が植込み型心臓ペースメーカー・植込み型除細動器のペースメーカーに与える影響に関する実験結果が記載されています。

それによると、植込み型心臓ペースメーカー39機種・植込み型除細動器の28 機種のうちWiMAXの電波の影響があったのはそれぞれ1機種ずつのみで、しかも1cm未満の距離に近づけた場合のみでした。

このことから報告書では「WiMAX 無線通信端末が、植込み型心臓ペースメーカー等に影響を及ぼすことは、現時点ではない」と結論付けると共に、今後WiMAX機器のアンテナ性能向上の可能性も考慮して「植込み型心臓ペースメーカー等の装着者は、装着部位をWiMAX方式の無線通信端末に密着させることは避けるべき」と結論づけています。

 

なおこの実験はWiMAXの電波が全ての医療機器に対して影響しないことを示したものではありません。

全ての医療機器に対する影響を網羅して利用者が確認できるわけではないので、病院でのWiMAXの利用にあたっては、必ず病院の指示に従うようにしましょう。

この報告書ではあわせて「無線LAN 端末等との接続を可能とするWiMAX ルーターは対象としていない」とも注意しています。

医用テレメーターが患者持ち込みのWi-Fi端末によって正しく機能しなかった事例を考えると、モバイルWi-Fiルーターの利用には注意が必要ですね。

病院によっては院内でのモバイルWi-Fiルーターの利用を禁止しているので、WiMAXの利用とあわせてモバイルWi-Fiルーターの利用可否も病院に確認してください。

 

介護施設でのWiMAXの利用

一口に介護施設といっても介護が不要な自立生活者を対象とした健康型有料老人ホームから医療サービスの提供を行う介護療養型医療施設までさまざまです。

施設によってルールが異なると考えられますので、WiMAXの利用可否は介護施設の担当者の方に確認するようにしましょう。

 

まとめ

病院内での携帯電話の利用可否について、総務省が参加する電波環境協議会が2014年に作成したガイドラインでは、病室や待合室では利用しても問題ないとの指針が示されています。

ただし最終的な判断は個々の病院に任されており、WiMAXも含めて利用可否は病院の指示に従うことが必要です。

またWiMAXの電波は問題なくても、電波干渉を危惧してモバイルWi-Fiルーターの利用が病院によっては禁止されているので使用可否をあわせて病院に確認するようにしましょう。

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