パソコンやスマホなどの通信機器をインターネット接続するために利用するWiMAX端末には持ち運び可能なモバイルWi-Fiルーターと、自宅などで利用することを目的としたホームルーターがあります。
ホームルーターは自宅でしか利用出来ない一方、モバイルWi-Fiルーターは外出先だけでなく自宅で利用することもできます。
そのため、外出先でインターネットを利用することは絶対ないという限られた場合を除きホームルーターよりもモバイルWi-Fiルーターがおすすめです。
WiMAXプロバイダはほとんどの場合端末代金を無料で契約できるので、性能が良く通信速度が速い最新機種を選ぶようにしましょう。
モバイルWi-Fiルーターの特徴
モバイルWi-Fiルーターはバッテリーで駆動するため外出先に持ち出して利用するのに適しています。
パンツや上着などのポケットに入る程コンパクトで軽量なので荷物になることもありませんし、別売りのクレードルを利用すれば有線LAN接続することもできます。
モバイルWi-Fiルーターの弱点
モバイルWi-Fiルーターに付属しているWi-Fi機能(無線LAN機能)は、市販の無線LANルーターと比較すると電波が強くないというデメリットがあります。
そのためモバイルルーターと通信機器の間に障害物があったりルーターからの距離が離れたりしているとインターネット接続できない場合があり注意が必要です。
ただし、WiMAX2+の電波さえ届けば自宅のどこでもモバイルWi-Fiルーターは利用できるので、モバイル端末の設置場所を工夫する方法もあります。
2019年現在販売されている機種のうちW06、WX05とWX04は、ルーターからの電波を受信中の機器に向けて集中して飛ばすビームフォーミング機能を搭載しています。
クレードルのメリット
モバイルWi-Fiルーターは無線の電波が強くないものの、別売りのクレードルがあれば市販の無線LANルーターを接続して使えます。
外出先ではモバイルWi-Fiルーターの本体だけ持ち出して使い、自宅ではクレードルと市販の無線LANルーターを組み合わせて使うという方法もあり、WiMAX2+の電波が窓際などでしか拾えずルーターから離れた部屋や別の階などでインターネットをする場合に便利でしょう。
更にクレードルにはLANポートが搭載されているため、無線に対応していない古いパソコンでもLANケーブルを用いてルーターと有線接続することが可能です。
WX03以降のWXシリーズのクレードルは拡張アンテナが搭載されていますので、クレードル利用時の受信速度UPに役立ちます。
ちなみにクレードルの価格は申込時に購入すれば高くても3,000円程度、市販の無線LANルーターの価格は数千円程ですのであまり負担にならないのも嬉しいですね。
有線接続が必要な場合はUSB接続を利用しましょう。
LTEオプションで弱点をカバー
WiMAX2+の電波は直線に高速で飛ぶという特徴があるため、ビル街など障害物がある場合や、窓から離れた部屋では電波が届かない可能性があります。
しかしLTE対応ルーターであれば、電波が届くエリアが広いau 4G LTE回線を利用するハイスピードプラスエリアモードへ切り替えることができ、WiMAX2+のエリア外や電波が届かない場所でもインターネット接続できるのです。
ハイスピードプラスエリアモードは、ルーターの設定で通信モードを変更するだけで利用可能ですが、利用した月だけ1,005円のオプション料金が別途発生しますので注意しましょう。
モバイルWi-Fiルーターはこんな人におすすめ
外出先でインターネットを利用するならモバイルWi-Fiルーターを選択する必要があります。
また外出先でインターネットを使う予定がない場合でも、1人暮らしで自分しかネット回線を使わなかったり、ルーターの近くでしかインターネット接続する予定がなかったりするのであればモバイルWi-Fiルーターがおすすめです。
普段は自宅でモバイルWi-Fiルーターを利用し、旅行や出張などの際には外に持ち出して使うといったことも可能なので便利ですよ。
おすすめのモバイルルーター
おすすめルーターはタッチパネルによるスマホのような直観的な操作が可能でバッテリー駆動時間の長いWX05です。
2019年3月を持って型落ち端末を安く2年契約できるプロバイダが2年プランを廃止しましたので、WiMAXのルーターを選ぶ際は3年間使うことを前提にしなければなりません。
WX05はWiMAX2+の最高速度558Mbpsには対応しておらず最大440Mbpsではあるものの、バッテリー交換ができるので端末の劣化による解約を余儀なくされる心配が減ります。
スマホのバッテリーですら2年経てばある程度弱りますから、同様のものと考えると電池交換できる方が安心ですね。
またWi-Fiの接続状況を確認できる「Wi-Fiビジュアルステータス」機能がありますから、なんとなく接続が重いと感じたときに少しでも空いているチャネルにつなぐことも可能です。
速さを重視するならW06ですが、最大スペックの1.2Gbpsはハイスピードプラスエリアモードを使用しており利用できる容量に上限があること、またバッテリー交換ができないため機種変更ができないプロバイダで契約した場合は端末の劣化で中途解約を余儀なくする可能性があることを覚えておきましょう。
ホームルーターの特徴
WiMAX2+では、モバイルタイプのルーターだけでなく、固定回線の代替え利用を前提としたホームルーターを選ぶこともできます。
ホームルーターはバッテリーを搭載しておらずAC電源が必要なため、外出先での利用は向いていませんが、光回線とは違い工事不要で通信料金も安いので手軽に契約出来るメリットがあります。
市販の無線LANルーター同様にWi-Fi機能(無線LAN機能)の品質が高く、障害物や距離があっても接続しやすいので自宅での利用には適しています。
また、モバイルWi-Fiルーターは最大10台の端末まで同時に接続できる一方、最新ホームルーターL02は有線LAN2台、無線LAN40台の合計42台まで同時接続が可能です。
ちなみにモバイルWi-Fiルーターのクレードルで有線LAN接続できるのは最大で1台までです。
ホームルーターはこんな人におすすめ
ホームルーターをおすすめするのは、WiMAX2+を固定回線代わりとして自宅やオフィスのみで利用し、なおかつホームルーターと離れた部屋でもインターネット接続する必要がある場合です。
ホームルーターは同時接続数が最大42台と多いので、オフィスなど大人数で利用する場合は、ホームルーターの方がおすすめと言えます。
しかし、WiMAX2+は月間データ容量上限なしのギガ放題プランでも3日で10GBのデータ通信量を消費した場合、翌日の18時から翌々日2時まで1Mbps程度に通信速度が制限されるというデメリットがあります。
そのため、ホームルーター利用時の注意点はWiMAX2+を常に大人数で利用すると固定回線より速度がはるかに遅くなると考えられることです。
ただ18時にはオフィスから人がいなくなるような職場で使うならば速度制限とは無縁の通信が可能ですから、常に数十人で利用していない限り遅くてイライラする事にはなりにくいでしょう。
まとめ
モバイルWi-Fiルーターは外出先だけでなく自宅でも利用できます。
Wi-Fi接続の安定性が高くないデメリットはありますが、WiMAX2+の電波が届けばモバイルWi-Fiルーターを移動すればよいだけですし、クレードルと市販の無線LANルーターの併用でカバーすることもできます。
一方家でしかインターネットを使わない、家族でネットを楽しみたい場合にはモバイルWi-Fiルーターでなくホームルーターがおすすめです。
他にもホームルーターを必要とするのは、オフィスなど固定された場所でネットを利用する場合やクレードルや市販の無線LANルーターを購入したくないなどの限定されたケースのみです。
そういった特別な理由がない限り、モバイルルーターを選び自宅でも外出先でも高速通信を思う存分活用してください。