WiMAXを利用するために必要になるのがWiMAXルーターです。
ルーターには持ち運びができる小型のモバイルルーターと据え置き型のホームルーターがあり、契約の際に用途にあったWiMAX端末を選ぶことになります。
モバイルルーターで申し込む時に悩むのが、クレードルと充電器のオプション選択。
結構なお値段はしますし、「クレードルって無いとダメなの?」「専用の充電器じゃないと充電できない?」と心配になりますよね。
そんなお悩みにズバリお答えします。
クレードルの機能
クレードルとはスタンドタイプの拡張器のことで、WiMAX端末を置いて利用するものです。
クレードルにセットすることで卓上充電器として使えたり、電子機器と有線接続できたり、固定回線を無線化できるといったメリットがあります。
卓上充電器として
WiMAX端末を充電する時はUSBケーブルでパソコンなどと接続するか、ACアダプタが必要になります。
しかし、ACアダプタは無料でないことがあり、例えばWX05の場合UQ WiMAXでは2,750円、Broad WiMAXでは1,800円で購入しなければなりません。
クレードルは充電スタンドとしての機能があるのでWiMAX端末をセットするだけで充電できますし、常にWiMAX端末をクレードルにセットしておけばいざ外出先に持って行こうというときにバッテリーが切れていることもありません。
それにWXシリーズのクレードルには拡張アンテナ機能が搭載されていますので、自宅の電波状態がいまいちというときにクレードルを活用すると接続状況の改善に繋がる可能性があります。
有線LAN接続のため
クレードルには有線LANポートがついているため、LANケーブルを用いてパソコンなどと有線LAN接続することができるようになります。
有線LAN接続は無線LAN、つまりWi-Fi接続と比べて電波干渉などによる通信ロスが少ないため、WiMAX本来の高速通信が可能です。
しかしクレードルがないW06では有線LANを利用することができません。
現在主流のパソコンでUSBが使えないということはまずないでしょうから、有線接続が必要な局面ではUSB接続をしましょう。
無線LANポイントになる
光回線やADSLなどの固定回線のLANとWiMAXクレードルを有線LAN接続することで、固定回線を無線化するアクセスポイントとして利用できます。
この方法により、
- WiMAXの通信量が節約できる
- WiMAX単体より多くの機器と接続できる
といったメリットがあります。
ただし光回線自体に無線のWi-Fiなどがセットされている場合があるので、その場合は意味がなくなってしまいますね。
またビジネスホテルなどで有線LANケーブルが設置されていれば、クレードルと接続することでWiMAXルーターを無線LAN中継器として使えます。
出張先などでの外泊が多いならば覚えておくと便利ですね。
ホテルの回線を利用しているのでWiMAX通信量は消費されず、無料でインターネットが利用できますよ。
有線LAN接続できることのメリット
クレードルを有線接続することで通信速度が安定するなどのメリットがあります。
通信速度が安定
無線通信ですとどうしても周囲の環境に影響を受け、特にモバイルルーターとパソコンなどの間に障害物があると通信が不安定になります。
機器と直接有線接続することで通信が周囲の環境の影響を受けにくくなり無線の場合より通信速度が安定しますよ。
無線非対応の機器で通信可能
型が古いパソコンなど、そもそも無線LAN対応でない機器ではWiMAXの電波を捉えることができません。
そんなときWiMAXクレードルと機器を有線接続すれば、インターネット通信を利用できるようになります。
WiMAXの接続に関するトラブルシューティング
クレードルを用いて有線LAN接続ができると、インターネット接続ができなかったり通信速度に問題があったりしたときのトラブルシューティングに役立ちます。
このような場合に考えられる原因は2つです。
- 無線LANに問題がある
- モバイルWi-Fiルーターに問題がある
有線LANで問題なくインターネットに接続できれば無線LAN、つまりWi-Fiの通信状況に問題があることがわかり、逆に有線LAN接続しても問題が解決しなければモバイルWi-Fiルーター本体の問題である可能性が高くなります。
このように、有線LAN接続ができれば不具合の原因究明の一助になりますね。
また、WiMAX通信が不安定になったり接続できなくなったりといった問題が発生してサポートセンターに問い合わせる場合、あらかじめ有線LANで接続した結果があればオペレーターとのやり取りが円滑に進みやすくなり解決が早くなるでしょう。
WiMAXのクレードルや充電器は無理に買わなくてもいい
ポケットにも入る大きさのモバイルルーターは、コンセントの無い外出先でも利用できるようにバッテリーが内蔵されています。
充電して使うスマホやデジタルカメラなどと同じで充電器をルーター本体に繋いで、コンセントから充電する方法も変わりありません。
充電器は家庭用コンセントの100V交流電源(AC)を、バッテリーの充電に適切な電圧の直流電源に変換するため、ACアダプターとも呼ばれます。
手持ちのUSB対応ACアダプタでOK
WiMAXルーターの充電ポートは、USBのType-B(マイクロB)またはType-Cが採用されています。
Type-B(マイクロB)はAndroidスマートフォンの充電ポートでお馴染みのタイプ、Type-Cは裏表なく挿せるコネクターが特徴で、Xperia XZなど最新のスマホやMacBookなどで採用が進んでいる新規格です。
USBの給電規格は統一されているので、コネクターがType-B(マイクロB)であれば、Androidスマホ用のACアダプタでルーターの充電を行う事ができます。
Type-Cは現在主流の機種で採用されていますのでこれからWiMAXを購入する場合は対応するケーブルが必要ですが、変換コネクタかケーブルのどちらかが同梱されているので別途用意する必要はありません。
スマホ用などのモバイルバッテリーも、WiMAXルーターの充電に流用できます。
モバイルバッテリーにUSBのType-Aを採用した給電ポートが付いていれば、ルーターに付属するUSBケーブルでつなぐだけです。
ノートパソコンで使うならUSB接続すれば充電可
WiMAXルーターの本体に付属するUSBケーブルは、ノートパソコンとの接続にも使えます。
この時もノートパソコンのUSBポートからルーターに電源が供給されるので、パソコン経由で充電が可能です。
コンセントが一つしかないカフェなどでもノートパソコンはACアダプタで使い、仕事をしながらルーターの充電ができます。
ルーターをノートパソコンに接続すると、自動的にドライバーがインストールされUSB経由でルーターと接続できるようになります。
セキュリティーキーの入力など無線LANの設定は面倒ですが、ノートパソコンの場合はケーブルで有線接続すれば簡単に使い始めることが可能です。
まとめ
ACアダプタはスマホ用に持っているものが流用できるのであれば購入は不要で、 セットは必要に応じ購入すればよいでしょう。
またWiMAXの申し込み時に慌てて購入しなくても、後から購入することもできますので、とりあえずWiMAXルーターを契約して使ってから判断する事もできます。
クレードルは純正品しかありませんがACアダプタは純正品以外にも、さまざまなメーカーから商品が出ています。
純正品よりもはるかに安いものもありますが、劣悪な粗悪品も多く出回っているので注意しましょう。
粗悪なACアダプタでルーター本体が故障する程度なら良い方で、過熱による火災や感電による死亡事故などもあります。
値段は張りますが純正品か、安全基準である電気用品安全法のPSEマークやEU品質基準のCEマークがついているACアダプタを選びましょう。